【田舎暮しは甘くない】憧れの地方移住を実現するまでのプロセス

他人(会社や家庭の事情)によって決められた転勤や引っ越しとは異なり、地方移住は自らの意思で実現します。

当たり前ですが、全て自分で検討し自分で決断しなければなりません。移住先での仕事のこと、お金のこと、家のこと、生活環境のこと、そして移住するタイミング、等など、様々なことを念入りに検討し移住実現に至るには、相当の時間そしてパワーが必要です。

私が「田舎のほうが暮らしやすそう」「田舎暮らしをしてみたい」と思い始めたのは40歳を過ぎた頃で、実際に決断し移住したのは50近くなってからです。10年近くかかっています。

憧れの田舎暮しを実現するまでのプロセスとタイミングを整理してみます。いかに田舎暮らしが甘くないか、その一端が見えくるかと思います。

目次

憧れの地方移住を実現するまでのプロセス

①田舎暮しに憧れる

都会での仕事や生活に嫌気がさす頃、田舎暮しへの憧れが芽生えます。

そのタイミングは人それぞれでしょうけれど、20代30代で地方移住する人も増えています。若い人のほうがどこでも仕事をやれる”スキル”と”自信”があるので人生に変化を求める傾向が強いようです。

40代は”安定”を求める傾向が強く“不安”要素も多いので大きな変化を望まない人が多いようですが、それが50代60代になると“あたらしい生き方”を模索し始め”第二の人生”の選択肢として地方移住〜田舎暮しに興味を持ち始めます。

②田舎暮らしを検討し始める

憧れを現実のものにするために不可避なプロセスです。大概の人はここで諦めます。

何故なら、都会暮らしと田舎暮しを打算的に比較すると「田舎暮しは甘くない」という結論に至るからです。

このプロセスは今後の人生の大きな別れ道になります。一つの情報、一人の意見、一冊の本だけで諦めてしまう(または移住を決めてしまう)のはもったいないです。様々な情報を参照してみることをオススメします。

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このプロセスで「きっぱり諦める人」と「憧れ続ける人(諦められない人)」に別れます。

甘くなくても田舎暮らしに「憧れ続ける人(諦められない人)」へ

私の経験も参考にしてみてください。

私が移住にに至ったきっかけは、「もし田舎暮しをするのであれば、○○がしたい、○○な場所が良い、」という具体的なイメージを知人友人に話したことが始まりでした。

その話しが人伝に広まり、ほぼイメージ通りの立地のイメージ通りの土地を紹介され、そこが気に入り移住が実現したのです。

不動産屋などを介して古民家を探す場合も、希望する物件の条件やイメージをより詳しく・より具体的に伝えれば、相手も探しやすくなるので、希望に近い物件を探し紹介してくれると思います。

ちなみに、当時私が語ってたのは以下のようなことでした。

  • のどかな田舎で自家焙煎の珈琲屋(カフェ)をやりたい
  • 隣近所と隣接していない静かな一軒家が良い
  • 公道から少し入った高台で眺めの良い南向きが良い
  • 家は小さくて(スモールハウスで)良い
  • 敷地は広い方が良い
  • 近隣に温泉や別荘地があると良い
  • 自家菜園をしたい
  • 家畜も飼いたい
  • 井戸があるといい
  • 湧き水があるといい
  • 小川か池があるといい etc.

今にして思えば全然具体ではありませんし、初心者が手を出すには現実的ではないレベルではありますが、それでもなんとなく汲み取ってくれるものなのです。

通常の(都市部の)、物件探しには、住みたい場所(エリア)、購入価格または賃料、間取り、交通アクセスが最重要条件となるのでしょうが、しかし、田舎暮し、リノベーション前提の古民家を探す場合は、それらは含めないほうが良い物件に出会える確率は高まります。

都市部に比べれば「格安・激安」です。でも、物件ありきなのです。まずは、物件に出会わなければ始まりません。

通勤、通学の都合がある場合は、場所、アクセスは必須条件になるかもしれません。

先ずはそこでの理想的な暮らし方をイメージすること、そしてそれを伝えることが地方移住の物件探しのコツ田舎暮らしに失敗しないコツです。

甘くない田舎暮らしの現実を知り「きっぱりと諦めたい人」へ

きっぱり諦めたい人は、完全に諦められるよう、田舎暮しとは別の道を見つけてください

諦め方が不完全だと何度も何度も同じことを繰り返して歳をとってしまい、結局移住出来ず「あの時移住しておけば、」と後悔が残る人生になりかねません。時間のムダですので諦めるときは完全に諦めましょう。

一方、地方移住(田舎暮し)を実現すると、住む場所はもちろん、仕事も友人も所有するものも、全てが変わることになります。人生を変えたい人、第二の人生をと思っている人には最適な手段ですが、その分、道のりは厳しいです。

それでも「憧れ続ける人(諦められない人)」だけが以下のプロセスに進みます。

③より具体に田舎暮らしの情報収集する・物件を探す

憧れ続けていればその分野の情報に敏感になります。思いが強ければ強いほど良い情報に出会うものです。

移住決断、移住実現までの時間を短縮するには、このプロセスでの実行力(行動力)次第です。移住への思いが強ければ、より具体的な希望(理想)があれば、より早く田舎暮し(移住)を実現することが出来るでしょう。

田舎暮しに失敗しないための物件の探し方

良い物件との出会いは「縁」です。「運命」です。人との出会いと同じです。

田舎暮らしに失敗しないためにも、物件及びその周辺環境の事前リサーチが重要です

絶対に現地を観ましょう、絶対現地で探しましょう。

事前の情報収集としてネットで探すのは当然ですが、気になる物件があったら片っ端から現地に出向き現地を歩くことが大事です。

私が紹介され行ってみた現地は、イメージとは程遠い荒れ地でした。

藪をかき分けながら進んだ先にあったのは廃屋同然の古民家。古民家と行っても昭和初期の頃のもので、想像する重厚な古民家とも異なりました。

希望していたイメージとは違ったものの、立地はイメージ通りだったので、紹介されてから何度も足を運び、開墾とリノベーションで魅力的になるであろうと確信し、他の物件をあたること無く決めました。

現地を観ること、そして、天候や時間帯が異なるタイミングで何度も訪れ、その地に住むシミュレーションすることを繰り返しましょう。

イメージとは異なるものの何故かちょっと気になる物件でも、タイミングを変え何度か訪れることで理想に変わることもあります。

また、何度も現地を訪れることで、近隣の人を見かけたり、話しかけられたりして、意外な情報(良い情報も悪い情報も)や周辺環境を知ることになるので、とても重要なプロセスです。

現地にはネットには載っていない物件が沢山あります。不動産情報にも空き家バンクにも載ってない物件のほうが遥かに多いのです。

基本的にネットを活用して土地や家を手放そうとしている人はごくごく僅か良い物件に辿り着くには、現地を歩き現地で得た情報からのほうが圧倒的に確率が高いのです。

④地方移住を決断する

良い物件との出会いが決断の決め手となって、ここからはトントン拍子に事は運びます。

もちろん、実際に移住するまで(引っ越しして田舎暮しを始めるまで)の作業も甘くはなく、必ず想定外のことが起こります。想定外のことが起こることを想定しておきましょう。

どんな困難なことが起きても、物事をポジティブに捉えられる人ほど、スムースに事は運ぶのでクリアする難易度は低くなります。

想定外のことが起きても、あまりネガティブに捉えないよう、気をつけましょう。

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甘くない田舎暮しは移住してからが本番

憧れの田舎暮らし、実現までには相当の時間と労力を要します。会社が嫌になったから、人生を変えたくなったから、と言って、誰にでも出来ることではありません。そういう意味でも田舎暮らしは甘くはないのです。

そんな甘くないプロセスを踏んで、移住を決断したパワー、憧れの田舎暮しを実現するために費やされるパワーは、今まで経験してきた何ものにも勝ります。移住する道を選び決断したことだけでも人生にとってプラスだし、その行動力がこれからの新しい人生の大きな糧になるることは間違い有りません。

移住とは今後の人生そのものです。失敗しないためにも、少し遠回りしてでも、シッカリと意思を固め、これから望む人生をシミュレーションしながら決断してください。

実際に地方に移り住み(引っ越して)、田舎で暮らし始めてからが、甘くない田舎暮らしの本番なのです。

田舎暮らしするなら今がチャンス

自分の頭の中で何度もイメージしてみて、ここに住みたい!ここでならやれる!と思える良い物件に出会ったら、少し無理してでも手に入れるべきです。

何故なら、今がチャンスだから、です。

田舎暮し、しかも古民家付きの物件は、探せばキリがありません。つまり物件は今、豊富にあるのです。

しかし、それは今現在の話で、今後は良いと思える物件には中々出会えなくなるでしょう。地方移住、田舎暮らしは、今そしてこれから益々需要が増えることは間違いありません。なので、田舎暮らし用物件は値上がり必至なのです。

基本的に古民家物件は建物にも土地にも殆ど資産価値は有りません。しかし今、古民家(建物)が高額で売買されています。

古民家(建物)を買い取り”解体”して、別の場所に”移築”したり、解体した古材を使って”店舗やマンションの内装材”に使ったり、と、”建材”として古民家の利用価値は益々高まり希少性も増すばかりです。

古民家の建物だけを買取り’建材’として利用する業者と、建物だけでも売ってお金にしたい持ち主が増え、特に、庭付き一戸建ての良質な古民家は既に減少しています。つまり、今後は良い物件に出会う確率が減り、さらには価格も値上がりしてきているので、田舎暮らしを始めるなら今がチャンス。移住するなら早ければ早いほうが得することは間違いありません。

田舎暮らしに失敗しないためには、良い物件との出会い=「縁」が大事です。その「縁」を手繰り寄せるのはあなた自身の行動にかかっています。

https://rural-life.jp/property-information-summary

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この記事を書いた人

早期リタイヤし地方移住〜田舎暮らしをした経験と、その後の暮らしで学んだことや役立つことを、これからシニアになる全ての人たちに向けて発信しています。

わたしたちの経験のうちの一つでも、誰かのお役に立てれば嬉しいです。

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