都会の喧騒も満員電車も人混みもそして様々な誘惑も懐かしくなるほどに、ノンビリした空気が漂う田舎暮らしでは、さぞかし仕事もはかどるであろうと思っている人に現実を教えます。
田舎暮らしでテレワーク(リモートワーク)は無理です。
特にweb会議・オンラインミーティングには不向きです。
その理由と解決策について記します。
田舎暮らしでテレワークは無理な理由

あなたの仕事がテレワーク(リモートワーク)可能なら、どこに住んでも良いわけで、だったら地方の町に庭付きの一軒家を格安で手に入れて、小鳥の声でも聴きながら季節を感じて穏やかに田舎で伸び伸びと暮らしたいと思うのは至極当然。
今そしてこれから、アフターコロナ、ウィズコロナのライフスタイルとして、田舎移住は俄かに注目され人気ですが、都会暮らしとは異なる地方特有の想定外事態が多々おこります。
その中でも仕事~テレワーク(リモートワーク)に支障が生じた実体験を紹介します。
田舎でテレワークの現実①突然の来訪者

田舎の人は基本アポなしで突然やってきます。
立ち入り禁止の表示も、インターホンも無視です。勝手に侵入してきます。
強者になると自分で玄関をあけてスリッパを出し勝手知ったる我が家状態で上がり込んできます。
そんな人もいるのかと思えば、音も立てず敷地に侵入し、いつからそこにいたのか分かりませんが静かに窓から覗いていて、こちらが気づくと嬉しそうに窓ガラスをコンコン、そんな人もいます。
怖いです、田舎の人。
無論、悪気はなく、単におしゃべりに来ただけなのですが、苦痛です。
これがタイミング悪く仕事中、特に、電話中やweb会議中にやってくるともうアウト。
物理的&精神的ダメージは計り知れません。
必ず事前アポ、そしてインターホンをとお願いしても1〜2週間位で忘れます。
また、集金、募金(寄付)、役所からの広報誌、回覧板、消防、警ら、セールス、などなど、何かにつけて訪問者が多いことにも辟易します。
居留守は使えません。開放感が魅力の田舎の一軒家で閉め切って仕事するのも不本意だし、何よりクルマでバレます。
田舎暮らしはどこに行くにもクルマが必要なので、クルマがあれば間違いなく在宅しているということなのです。
天気の良い日は外でにテーブルを出して仕事(デスクワーク)したいのに、誰か来るかも、と思うと油断がならないので落ち着きません。
田舎でテレワークの現実②庭や畑が気になる

人間も気になりますが、それにも増して常に気になるのは、目の前の庭(畑)です。
何せ、目の前のことなので見て見ぬふりするわけにもいきません。
作物の生育具合が気になって、つい世話をし始めると瞬く間に時間が過ぎていきます。
雑草が気になりだすと草刈りせずにはいられません。
虫や動物の気配を感じると対策を考えずにはいられなくなるのです。
時間がいくらあっても足りません。
庭があることや自家菜園も、都会では味わえない田舎暮らしの魅力の一つ(と私は思っていました)。でも、一旦その手の作業をするとかなりの時間を取られます。
当然汚れるし汗をかくのでシャワーや着替えでまた時間を取られます。
天候も気になります。畑作業は天候で左右されるからです。
天候ばかりは自分ではコントロールしようもありません。
つまり、気になることが多すぎて、仕事する時間を確保しにくいのです。
もし畑を本格的にやるのであれば、すべての時間を農業にあてることが必要です。
そうでなければ農業はやれないものと身をもって知ることになりました。
農業(農家)のありがたみを知りました。
でも、デスクワークであれば集中するのが仕事です。
集中できないと仕事になりません。
都会のオフォスのほうが集中できることを痛感しました。
田舎でテレワークの現実③通信環境が悪い

そして、田舎暮らしが決定的にテレワーク(リモートワーク)に不向きな理由は、通信環境です。
インターネットが使えない、もしくは速度が出ない(遅い)、不安定、なんてことになっては仕事になりません。
今の時代に、まさか、と思うかもしれませんが、想定外のところに落とし穴があります。
まず、今お使いのケータイ(スマホ)が通信可能か確認してください。
もしかすると電波が届かない地域かもしれません。
3Gかもしれません。電波が不安定かもしれません。
天候が悪いと入らない、なんてこともあり得ます。
また、場所(部屋)によっては入らないエリアがあるかもしれません。
それらは物件選びの際に必ず確認しましょう。
それと、テレワーク(リモートワーク)ではマストな「光回線」。
もしかすると光回線が引けないエリアかもしれません。
あらかじめ想定しているエリアの回線状況を確認しましょう。以下で確認できます。
無事、光回線が引けたとしてもまだまだ油断はなりません。
wifiが届かない場所があるかも、です。
何せ田舎の一戸建ては広いので、全ての部屋、ましてや庭や畑までをwifiが使えるようにするのはほぼ不可能。
私も当初、家の中くらいなら中継器でなんとかなるなるだろう、と思っていましたが、ダメでした。
どんなに高性能なルーターでも中継器でもダメなものはダメなのです。
少しでも広く網羅させるには、ベースとなる引き込み口(光コンセント)の位置どりが非常に大事になります。工事の際に(前に)慎重に確認しましょう。
天気の良い日には庭にテーブルを出してデスクワークをする、畑にいてもネットを確認できる、など、快適な通信環境は、田舎暮らしで快適に仕事、とくにテレワーク(リモートワーク)をするためにはとても大事。
都会では当たり前、容易に対応できることが、地方(田舎)では出来難いので、事前の確認が必要です。
田舎でも快適にテレワークするための防音隠し部屋の作り方
最大の課題は、①の来訪者問題です。
②は相手が自然であることに理解納得し自制する、または、仕事を変えるかしかありません。
③は事前の確認で対処できます。
とにかく①です。
突然やってくる来訪者を止めることは出来ません。
その解決策は、稚拙ですが「完全なる居留守を装う」、解決策はこれしかありません。
そのために、外の人間は誰もその存在を知らない”隠し部屋“を作るのです。
無論窓なし。
できれば防音対策を施すと理想。
その程度のリフォームはDIY可能です。
参考となる動画を見つけました。
【DIY】秘密基地
【DIY】部屋を仕切って隠し部屋制作
もちろん、リフォーム業者に依頼して、本格的な書斎や防音対策をした「オーディオルーム」や「ピアノ部屋」仕様に仕立ててもらえばベストです。
以下は、物件近くの工務店などリフォーム業者を一括見積もり(無料)して紹介してくれるサービスの公式サイト(リンク)です。事前に審査して信頼できる業者のみを紹介してくれるので安心です。
集中して仕事(デスクワーク)をする場合、またはテレワーク(リモートワーク)のweb会議・オンラインミーティングの際には全てを施錠してそこに籠るのです。
玄関のインターホンには「○時まで留守にします」と張り紙でもして押せないようにしましょう。
クルマは隠せないので仕方がありません。
もし後で聞かれたら、誰かが迎えにきて同乗して出かけたことにします。
開放感が魅力の田舎暮らしで引き篭もるのは自分でもどうかと思いますが、仕事(デスクワーク)、特にweb会議の際は仕方がありません。
苦肉の策です。
もっと心にゆとりを持って、いつ誰が来ても、そしてそれがアポなしであっても、それが見ず知らずの人であって、笑顔で気持ちよく迎え入れられるような人間になれれば、と思います。
田舎暮らしは、人間を成長させてくれる場所なのかもしれません。
そういう意味でも田舎は子育てには良い環境でしょう。
でも、都会と同じように仕事をしようとすると無理があるようです。