地方移住先でのあらたな仕事(ビジネス)に相応しそうな?資格「古民家鑑定士」について調べてみました。
古民家鑑定士ってどんな資格?需要は?収入は?

古民家鑑定士の難易度は極めて易しく、試験は簡単(約7割以上正解で合格・80%の方が2級以上認定)。公式テキスト持ち込み可。公式テキストがあれば誰でも取れる資格です。(とはいえ20%は不合格のようですが…。
で、どんな人が受験しているのかというと、住宅メーカーや工務店など建築関係や不動産関係の方が多く、この資格を本業とするのではなく、古民家鑑定士として鑑定した物件の改修・改装、または売買を請け負うことを目的に、古民家の”知識の習得”と”肩書き”として資格取得を目指す人が殆どです。
単に古民家が好きな方、セルフで(DIYで)リフォームやリノベーションを考えている人など、まったく仕事とは関係なく興味本位で受験しようかと思っている方も少なからずいるとは思いますが、そういう人は受験しないでテキストだけ買えば良いでしょう。※公式テキストはとても良い(役に立つ)テキストです。高いけど。
古民家鑑定士試験の公式テキスト
古民家鑑定士の需要

今後は古民家鑑定の需要が増えるのは確実です。
でも、資格を取ったからといって黙っていては鑑定の依頼が来るはずがありません。
古民家鑑定士の資格を取るだけでは仕事(ビジネス)にはなり得ません。
古民家の鑑定依頼は、大概その地域の不動産屋か工務店、または地域の古民家再生協会にくるものです。なので、古民家鑑定士の資格を活かすためには(仕事にするには)、それらの会社に所属するか、鑑定業務を委託してもらえるよう働きかける(営業する)必要があります。
もっとも、古民家鑑定士試験は難易度も易しく、誰でも受験できるし簡単に取れる資格ですから、すでにその地域には数名の有資格者がいる可能性もありますし、そもそも古民家物件が少ない地域であればビジネスにはなり得ません。
古民家鑑定士、資格を取ることは独学で簡単に合格できると思いますが、その資格を活かせる機会(仕事)は多くはないことを覚悟のうえ、受験するか検討ください。
以下、古民家鑑定士資格試験の概要を記しておきます。参考まで。
古民家鑑定士とは
古民家鑑定士とは、内閣府が認可した一般財団法人職業技能振興会により古民家の評価をすることを目的に創設された民間資格です。
築50年以上の日本の住宅で使われていた伝統構法と在来工法、そして伝統的な資材について学び、建築物の調査と再活用の提案、古民家で培われた日本の気候風土に合った持続可能な住環境と住文化を守り、活かし、伝えていく仕事、具体には「古民家再生総合調査報告書」に使用される古民家鑑定業務を担います。
UIJターンにより地方への移住定住やリモートワークによる田舎暮らしをする人の増加など、今そしてこれからの時代に必要とされる空き家・古民家についての専門家は、地方にこそ需要があるので移住者におすすめの資格として注目されてます。
古民家鑑定士認定試験の受験資格
20歳以上であれば誰でも受験できます。
古民家鑑定士認定試験の試験内容
出題項目
●総論(建築基準法・環境問題・古民家の基礎知識)
●在来工法
●伝統構法
※公式テキスト「古民家の調査と再築」から出題
問題形式
全60問のマークシート方式による二者択一
試験時間
50分
古民家鑑定士認定試験の合格基準
総論科目が不合格の場合は不合格。
総論科目と在来構法科目に合格すると古民家鑑定士2級(在来)に認定
総論科目と伝統構法科目に合格すると古民家鑑定士2級(伝統)に認定
総論・在来構法・伝統構法全ての科目に合格すると古民家鑑定士1級に認定
古民家鑑定士認定試験の実施日程
毎月開催
※試験同会場にて試験前に受験対策講習も開催
申込期間・申込方法
受講・受験日の1週間前まで
古民家鑑定士サイトより受講・受験願書をダウンロードして申し込み
受験料
受験・再受験(6ヶ月以内)
9,000円
受講・受験
・一般:受験料(9,000円)+講習費(14,000円) 合計23,000円
・再受験:受験料(9,000円)+講習費(11,000円) 合計20,000円
結果発表
合否通知については受験した翌月の10日以降に郵送にて通知
合格者への認定証発送に付いては合否通知送付後1ケ月程度で別途郵送
資格の更新
古民家鑑定士資格は3年ごとに更新が必要
資格証更新講習を受講することで資格証の更新が可能