狩猟免許の種類と取得する手順、そして合格するためのコツ、さらには猟に出るまでについてを簡潔にまとめました。

狩猟免許の種類
狩猟免許には以下の4つの種類があり、その中から一つまたは複数選択して試験を受けることになります。
・網猟免許:網(むそう網、はり網、つき網、なげ網)による猟の免許
・わな猟免許:わな(くくりわな、はこわな、はこおとし、囲いわな)による猟の免許
・第一種銃猟免許:銃(ライフル銃・散弾銃の装薬銃や空気銃)による猟の免許
・第二種銃猟免許:銃(空気銃限定)による猟の免許
狩猟免許試験受験資格
20歳以上の者(網猟・わな猟は18歳以上の者)
狩猟免許取得までの流れ
1.狩猟免許申請書取得(各都道府県のホームページからダウンロード可)
2.申請に必要な住民票、写真、医師による心身の健康を証明する診断書を用意
3.申請手数料(受験する種類数×5,200円)を添えて窓口へ郵送
※決められた期日までに書類を提出(各都道府県により狩猟免許試験日が決まっている。通常は5~9月までの間に年2回実施。)
4.狩猟免許講習会申し込み→講習
※試験の前に各都道府県の猟友会主催で開催される講習会(受講料1万円程度)。任意ですが絶対受けたほうが良い(理由は後述)。
5.狩猟免許試験(受験料5,000円前後)を受ける
・午前:狩猟に関する知識試験→合格発表
・午後:知識試験合格者を対象に適性試験(視力、聴力、運動能力)及び、技能試験
6.合格発表
試験日からおおむね2~3週間後に窓口に提示&郵送で通知
↓
狩猟免状は狩猟免許申請書を提出した窓口で受験票と引き換えに交付
狩猟免許合格のコツ
狩猟免許講習会は必ず受講すること。
講習会の受講は任意(希望者のみ)です。日程が合わなくて受講できなかったり、または受講料(1万程度)をケチって受講しない人は、本番の試験ではかなり不利になると思います。
狩猟免許試験の知識試験はさほど難しくありません。テキストを購入するなどして独学可能です。
しかし、初心者(初受験で)技能試験をクリアするのは、ほぼ無理です。
罠(わな)猟の仕掛け方、銃の構え方や分解・組立方法、グループを組んで猟に出るときのフォーメーション、銃の受け渡し方、等々.技能試験ではそんな実技が課せられ一挙手一投足がチェックされるのです。
そういう実技を教えてもらえるのが講習会です。
試験前に各都道府県の猟友会主催で、公民館など数か所で開催されますので、日程が合わずに最寄りの会場がダメでも、必ず受講してください。
知識試験の「ここが出る!」情報は勿論、技能試験における実技を、実際の試験で使われる罠や銃を用いて、手取り足取り教えてくれます。
この講習会の講師の面々は、現役の猟師(猟友会メンバー)で、そのまま本試験の試験官でもあるので超実践的、且つ、スパルタです。服装や姿勢、声の出し方まで指導されます。
狩猟免許取得後、狩猟をはじめるまでに必要なこと

狩猟合格免許試験に合格し免状を受け取ったからといって、それだけでは狩猟をすることは出来ません。
狩猟の前には、狩猟しようとする都道府県に毎年度狩猟の前にあらかじめ「狩猟者登録」をする必要があります。
これは都道府県ごとに登録が必要で、例えば、神奈川在住の方が神奈川県と北海道で狩猟をしたい場合は、長野県と北海道のそれぞれ両方に申請しなければなりません。
尚、申請する際には、所定の申請書と申請料と合わせて、必ずハンター保険等損害保険契約に加入していることの証明書も必要です。
申請方法や申請時期など詳しくは、申請先の都道府県担当部局に確認下さい。(担当部局は自治体毎に異なります)
狩猟者登録を申請すると、狩猟者登録証、狩猟者記章(バッジ)、鳥獣保護区等位置図、狩猟者必携が交付され、狩猟解禁日から狩猟が許可された区域に限り狩猟することが出来るようになります。
また、銃を所持するためには警察署へ銃砲所持許可(猟銃・空気銃所持許可)を申請しなければなりません。
申請には、初心者講習会(申込料6800円)を受講し、銃砲所持許可申請(手数料1万円程度)、申請のための医師の診断書(約3000円)や住民票などが必要です。
散弾銃の場合は上記に加えて、教習資格認定申請(手数料8900円)、火薬の譲受許可申請(手数料2400円)、射撃教習(受講料約3万円+弾代約3000円)が必要となります。
初心者にとってはかなり解りにくくて面倒なので、猟友会に入会することをおススメします。様々な案内が来たり色々アドバイスやサポートを受けられます。試験に合格すると、地域の猟友会から入会のお誘いがあると思います。会費は年間約1万円程度です。
実際に猟に出れるようになるまでが、かなり大変ですが、一度クリアすれば後は更新していくだけです。狩猟は古くて新しいライフスタイル。田舎暮らしならではの醍醐味でありお金には代えがたい贅沢なことでもあります。男性は勿論、女性の方も是非チャレンジしてみては如何でしょうか?