「スローライフ」とは、文字通り、ゆっくりとした生き方。丁寧な生き方。優しい生き方。
時間に追われる忙しい仕事やノイジーな環境から完全に脱却するため、私が田舎に移住し実践したスモールビジネスをご紹介します。これで地方で生活していくには困らないレベルの収入を得ることができました。
自然とともに生きる農業など一次産業に憧れもありましたが、仕事がハードで忙しいわりには低収入なのは周知の通り。それを補うためには機械や農薬などへ大きな投資が必要で、その代償として自然や体を害する農法に疑問を持たざる終えませんでした。
以下で紹介するのは、そんな試行錯誤し失敗を繰り返しながらも確立した田舎暮らしのスローライフにふさわしいスモールビジネスです。
私のやり方はスモールですが、努力次第では大きなビジネスにすることも可能でしょう。
但し、ここに公開している時点で誰でも真似できるということですから、努力や創意工夫を怠れば稼げなくなるので要注意です。
あくまでも参考に、これを土台に、独自性のあるものに仕立て上げてください。
スローライフにおすすめのスモールビジネス実践ガイド

田舎暮らしでスローライフ。おすすめするビジネスのステージ=職場は畑です。
当然ですが、畑では土(大地)に触れ植物に触れることになります。
大地や植物など自然から都会では得ることが出来ないパワーがもらえます。そして、時間の季節の大切さを知ることができます。
そんな素敵な畑が職場です。
職場にいると楽しく幸せになる、そんな畑を目指すのです。そんなビジネスを目指すのです。
その為の第一歩は土づくりです。
除草剤はもちろん、化学肥料や農薬はNG。天然の肥料だけを適量投下して土づくりをしましょう。
化学肥料を使ったり農薬(消毒)を使わないと育ちが悪く収穫量が減る、安定しない、下手すると何も育たない、などと言う人がいますが、それは事実です。
でも、大丈夫。育てるのは「野草」「雑穀」です。
それらは基本的にどこでも育つのでドーピングや農薬不要。安全安心そして楽なのです。
おすすめは自然農法です。
それ自体がセールスポイントにもなるからです。
でもどうしても収穫量は少ない・安定しない・もっと稼ぎたい人という人は、職場環境〜周辺環境を考えながら色々試して自分に(その畑に)最適な方法を見つけてください。
畑(土)作りにも様々な農法(流派のようなもの)があります。
もっとも簡単で効果的な土づくりの手法が知りたい人はコチラ(↓)を参照ください。
自然農法の参考本も記しておきます。
>自然栽培 vol.18 その役割が、半端じゃない。土に「雑草」、体に「雑穀」
スローライフのスモールビジネス〜野草と雑穀の栽培方法

栽培推奨種
【野草】よもぎ、どくだみ、すぎな、はぶそう、のぶどう
【雑穀】あわ、きび、ひえ、はとむぎ、くろまめ
あくまでも一例ですが、経験上、上記の10種の栽培はとても簡単です。
逆に手に負えないくらい繁殖するので収穫が大変です。
収穫の時期は限られますから、収穫しやすいよう手入れすることが主たる仕事になります。
栽培目的(収穫後の商品化)
上記10種を適時収穫し、それぞれに洗浄・乾燥・焙煎加工し「お茶(野草雑穀茶)」として販売するのが目的です。
ブレンド茶でもブレンドしないでシングル(単種)で販売しても構いませんが、ブレンド茶のほうがオリジナリティを出しやすいです。
また、シングル(単種)だと商品数が増えるのでその分販売が大変になります。
焦らず無理せず、畑の手入れをしてください。
雑草取りと防虫除虫、そして収穫しやすいよう間引いたり誘導したりするのが当面の仕事です。
手入れの方法は上記の参考本などを参考に、その土地に合うやり方、あなたに合うやり方を見つけてください。
頑張らなくても大丈夫です。
「野草」「雑穀」はそもそも野生でも育つものなので非常に丈夫です。
加工するので見栄えも関係ありません。
それに何より、健康茶として期待される効果は植物の持つ有効成分ですので、屈強に育った原料であることこそが価値があるのです。
スローライフのスモールビジネス〜手作り野草雑穀茶

「野草」「雑穀」は天候の影響も受けにくく、また害虫そして害獣の被害も受けにくいので、収穫は安定しています。
無論多少の増減はありますが、自然を相手にした仕事は本来、収穫量の増減は当たり前。
収穫が少ない種があれば他の種で補えば良いのです。
もっとも大変なのは収穫と洗浄です。
上記10種の収穫時期は程よく分散していますので焦る必要はありませんが、量を確保するにはそれなりの時間と体力が必要です。
かなりの量を収穫しても乾燥すると極僅か、なのです。
機械化できませんので収穫時期は体力的にはキツイかもしれません。
あとは洗浄後、しっかり乾燥、適度に焙煎すれば出来上がりです。
乾燥・焙煎の方法は以下が良書で参考にすることをオススメしますが、自分で加減することが大事です。
よく効く手づくり野草茶

乾燥は機械でやるほうが安全安心です。乾燥が不十分だとカビの原因になります。
>おすすめの食品乾燥機は、農業用品販売のプラスワイズ楽天店(→コチラ)です。
焙煎で味は大きく変わります。自分なりのバランスを探ってください。
なお、焙煎は鉄製の大鍋でザックリやるのがおすすめです。
>おすすめの鉄製大鍋は、業務用プロ道具「厨房の匠(→コチラ)です。
よく乾燥させ、種類ごとに適度に焙煎。そして最後はブレンドです。
その配合加減でも大きく味が変わります。
自分の家族に飲んで欲しい「おいしいお茶」「からだにいいお茶」を作りましょう。
そして、それを沢山の人におすそ分け=販売するのです。
値決めも自分で、販路も自分で、パッケージも、容量も、すべて自分で考え自分で決めて良いです。
あなたが丹精込めて育て、しっかり作った「おいしいお茶」「からだにいいお茶」なら絶対売れるはずです。
まずは知ってもらうことから始めましょう。
誰もその商品のことを知らなければ誰も買うことはできません。
売れなければ何が悪いのか、常に検証して対策を施す、それを繰り返せば必ず売れるようになります。
スローライフのスモールビジネス〜自家栽培加工食品の販売

野菜など生鮮品ではなくお茶は日持ちします。
加工状態やパッケージの形態でも異なりますが「野草茶」「穀物茶」の一般的な賞味期限は1年程度です。
だから、毎年売り切って毎年新茶を提供することを目指しましょう。
スローライフと同様に、仕事も、ゆっくり、丁寧に、優しくしていけば、ありがたいことに、次の年の予約で手一杯で固定客にのみ販売するだけでも、田舎では暮らしていけるほどの収入になります。
勿論やり方によってはもっと稼げるでしょうけれど、拡張するのは本末転倒なんじゃないか等、色々思い巡らせていると、、季節が巡り、また畑仕事が始まります。
毎年の繰り返しです。
季節で、そして空模様で、今日何をやるべきかわかるようにもなるのです。
なお、食品の製造販売は規模に関わらず、作る食品の種類に応じた、保健所の営業許可が必要です。お茶の場合は難しくありません。厨房(キッチン)を加工場用にちょっと改装すれば良いレベルですが無許可で加工販売するのは違法です。必ず事前に所在地を所管する保健所にご相談ください。
※参考:食品営業許可入門(PDF)
また、販売する際には「食品表示ラベル」が必要です。これも難しくありませんが食品表示法で義務づけられています。詳しくはコチラの食品表示ガイドで確認ください。