ホーソーン効果とは?【いまさら聞けない大人の常識・覚えておきたい大人の教養】

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ホーソーン効果とは?

  • 人に見られることで力を発揮出来る効果。
  • 注目を浴びることでその期待に応えたいという心理が働き好結果を生みだす効果。

類義語に「ピグマリオン効果」と言う言葉もあります。

ピグマリオン効果は上司や教師など、特定の目上の立場の人から注目されることで効果を発揮するのに対して、ホーソン効果は上下関係に関係ない不特定の第三者からの注目でも効果を発揮します。

ホーソーン効果ピグマリオン効果は、主に会社や団体・チーム組織など多数の人間を指導する際のメンバーのモチベーション向上に利用されています。

誰かと協力したり競い合うことで、「他者肯定感」をアップさせることを可能にし、集中力を継続させたり、やる気を出させたりすることが出来るからです。

なので、人に見られることで力を発揮出来るという人は、支配者側に都合が良く利用され搾取されやるいとも言えます。

一方、人に見られるのが嫌、人に見らると緊張する人、人に見られていない方が力を発揮出来る人もいます。

見られていると普段の実力を出せない、という人は、自分に自信がなかったり、完璧主義的だったり、もしくは、生まれながらに高い感受性を持つ人「HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)」と言われることもあります。

他人の視線が心理的ストレスとなり、反論や指摘を恐れ緊張し、本来の力を発揮できないので、逆に、見られない環境に身を置くことで、自分本体の力を発揮することが出来るのです。

つまり、見られないよう隠れれば良いのです。

大人になると隠れることはあまりしなくなくなります。

隠れることは何だか子供染みているし、隠れて自分の殻に閉じこもらないでいつもオープンで社交的であることが正義のような風潮があるからです。

でも、隠れることでしか見られないものがあるのです。

人に見られないことで、もう一人の自分が客観的な立場からその言動を調整したり調和したりする能力=メタ認知が発揮され、自分に自由で正しく生きることが可能になるのです。

見られないことが力となり、高次視点で自分が見れるようになるのです。

「無知の知」。

人に見られることを好む人は、何も知らないのに知っていると思い込んでいる人が多いですが、見られたくない人は何も知らないということを知っている人です。

▼参考:小沢健二さんが満島ひかりさんに贈ったいい話を思い出したので引用しておきます。

雨の日の傘の下のプライベート空間(晴れの日にはできないあれこれ)

https://youtu.be/_Rv0KmsJfIM
ウォーレン・バフェットという、世界一、二を争うお金持ちがいる。
「投資の王者・バフェットは神のようにこの世界の動きを予測する」などと言われる。
アメリカの僕の家のそばには、レイ・ダリオが住んでいる。
世界最大のヘッジファンドを率いる彼は、宗教のリーダーにも似たカリスマを放つ。
バフェットやダリオの動きは世界を変えるから、彼らの元には大統領をはじめ権力者たちが訪れる。
興味が湧かないだろうか?
世界を動かす、超カリスマたちの暮らしはどんなだろう?
どんな秘密が、趣味が、ゴシップがあるのだろう、と。
でも、くだらない有名人の生活やゴシップだらけのアメリカのメディアで、彼ら超権力者たちの話題を聞くことは、まずない。
彼らの生活は、静かに、静かに、進む。
誰にも見られずに。
人に見られたいと思う権力者はアマチュアで、本当の権力者は人に見られることを嫌う。
世間に対して、バリアを張る。
見られないことは、力の源。
見られないことは、力そのもの。
人を意のままにコントロールするには、その人を叱ってはいけないそうだ。
人を操りたいなら、叱るのではなく、優しく見守る。
相手に優しく「あぁ、君はそう感じてるんだねぇ」と共感しながら、じっと見守るのが、人を操る最強の方法だと言う。
デキる王様は、怒らないで、家来を優しく見つめる。
すると家来は、王様の視線を感じながら、王様がしてほしいことを、進んでする。
怖いけれど、本当のことらしい。
家来が視線を感じて行動を変えるように、視線を感じることは人の行動を変えると言う。
だから、王様たちは、逆に、世間の視線を受けないようにして、静かに暮らす。
視線を感じないことは自分が思うように生きるための、力。
見られないことは、力。
雨の日、街じゅうで、黒やピンクの傘が開く。
その下には、そう、人に見られない空間ができる。
傘の下で、人は、ちょっとしたパワーを感じる。
権力者たちに比べたら、小さな小さなものだけど、そこには確かにパワーを感じる空間ができる。
ところが、欧米の傘は、色やガラがあるものが普通。
その欧米人たちは日本に来て、雨の日に驚く。
日本って、透明な傘だらけ!と。
そう、日本の名物、透明な傘。
東京に住むイギリス人の友人は、
「日本人って、天才だよね。傘が透明なら、人にぶつからないし。」
「僕らイギリス人なんて、傘使わないんだよ。濡れて歩く」
と笑う。
「なんで傘ささないんだよ!」と思うが、ともあれ、透明な傘はどうもプライベートな空間をあまり作ってくれない。
良く言えば、透明な傘は、世の中にバリアーを張らない。
闇の見えない空間を作らない。
でも、世界を動かすバフェットもダリオも、雨の日、透明な傘はさしていない気がする。
そして、日本の代々続く財閥のお家とかも、やっぱり、黒い傘で、ひっそり暮らしている気がする。
「雨の日の傘の下のプライベート空間(晴れていたらできないあれこれ)」
この世の中には、傘の下のように、視線が届かない空間がある。
世の中は、フラットでオープン、ではない。
実は、ひかりの当たる部分と影になっている部分があって、オープンではなくてクローズされた空間がある。
クローズドな空間はないことになっているけれど、本当は、目の前の、小さな傘の下にだってある。

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