家の新築、または、リフォーム(リノベーション)で最も悩むのが内装用壁材です。
壁材のチョイスで全く違った印象の内装になるし、使う面積が広いため、予算にも大きく影響するからです。
そんな家づくりの重要建材でもある内装用壁材のクロス(壁紙)、塗壁、木材、タイルそれぞれのメリットとデメリットについて解説します。
併せて、古民家リノベーションやDIYの壁材として人気の「漆喰」と「珪藻土」の特徴も記しましたのでご参照ください。
初めてのセルフリノベーション〜内装用壁材の基礎知識
内装用壁材の中でもメジャーなのがクロス、いわゆる壁紙です。
ビニールや紙、織物など、様々な種類から選ぶことができます。
クロス(壁紙)のメリット
- 価格が安い
- 工期が短く抑えられる
- 掃除がしやすい
- 種類が豊富
- 防火、防汚、消臭、抗ウイルスなど高性能
クロス(壁紙)のデメリット
- 耐久性は少々難あり(高耐久のものも有り)
- 結露しやすい(剥がれることも)
【内装用壁材の基礎知識】塗壁のメリット・デメリット
塗壁とは、漆喰、珪藻土、プラスター、土壁など、壁材を壁に塗る技法です。
独特の風合いがあるので、古民家など日本建築では定番。古民家のリフォーム(リノベーション)は勿論、新築でも人気の内装材です。
塗壁のメリット
- 天然素材(一部ケミカル含む)
- 調湿性、防火性、防音性に優れる
- 他の壁材には出せない独特の風合い
- 職人技でオンリーワンの表現も可能
塗壁のデメリット
- 掃除が難しい
- 仕上がりは職人さんの腕次第
- 手間のかかる(工期がかかる)
- コストがかさむ。
塗壁の素材の中でも今人気の素材「漆喰」と「珪藻土」の特徴
漆喰の特徴
- 主な原料は石灰岩
- 珪藻土と比べて強度が高い
- 防火性に優れている
- 外壁に使われることが多い
- 古い蔵や城の外壁には漆喰が塗られている
- 消臭効果や調湿効果も有する
- 施工に時間がかかる
- 施工に高い技術が必要
- 高価…クロスの5倍以上
珪藻土の特徴
- 主な原料は藻類の殻が化石化した土
- 基本的には内壁材として使用
- 漆喰と比べて強度は落ちますがコストは安い
- 耐火性や消臭効果を備える
- 調湿効果は漆喰よりも上
- 漆喰よりも扱いやすい
- DIYやセルフビルド向き
【内装用壁材の基礎知識】木材のメリット・デメリット
木材の壁材は無垢材と合板の2種類あります。
他の内装材に比べてナチュラルなテイストに仕上げやすいことが特徴です。
木材のメリット
- 調湿性、保温性がある(特に無垢材は優秀)
- 経年劣化が楽しめる
木材のデメリット
- 定期的なメンテナンスが必要
- 汚れを防ぎたい場合はコーティングが必要
【内装用壁材の基礎知識】タイルのメリット・デメリット
陶磁器製のものが一般的ですが、天然の石材も使われます。
見た目の質感が高く高級感があります。また、他の内装材にはない高い防水性と高耐久性もタイルの特徴です。
タイルのメリット
- 防水性抜群
- 防汚性に優れる
- メンテナンスしやすい
- 耐久性も高い
タイルのデメリット
- コストが高め
内装用壁材の基礎知識(まとめ)
内装材はそれぞれに長所と短所があります。
先ずは適材適所を見極め、機能的に配することを優先しましょう。
見た目や予算を優先しがちですが、後々思わぬ不具合が生じたり、厄介なメンテナンスが必要となったりと、後悔することになります。
セルフビルド、セルフリノベーションするのであれば、自分で判断をしなければなりません。
失敗しない為にはコチラ(↓)で紹介した本で勉強してからDIYすることをおすすめします。
一方、建築家や工務店など業者にお願いするのであれば、当然彼らはどこに何が適しているのか知っていますので、こちらの要望を伝えつつ相談しながら進めましょう。
但し、けっして丸投げ(業者任せ)はしないでください。
悪気は無くとも施工側に都合の良い素材を優先して使いますから、丸投げしたにも関わらず、途中どうしても気に入らなくなってやり直しさせるケースが少なくありません。
そのようなトラブルで割を食うのは施主であるあなた自身ですので、業者にお願いする際には、必ず事前に予備知識を頭に入れてから依頼するようにしてください。
そんなトラブルのエピソードも含め、家の工事を依頼する際に知っておくべき基礎知識をまとめたレポートはこちら(↓)です。
家の工事は高額ですし、途中でやり直しすると、時間も費用も加算されます。
失敗しない・後悔しない、そして騙されない為にも、皆さんに知っておいて頂きたい情報が満載ですの、業者に依頼する前にお読み頂ければと思います。